2020年12月6日(日)
カプセル帰還へ
はやぶさ2 放出に成功
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機はやぶさ2は5日午後2時半、小惑星物質が入った着陸カプセルの放出に成功しました。これで地球帰還への最後の運用を終え探査機としての任務を完了しました。探査機本体は新たな小惑星探査のため再び宇宙へ旅立ちました。
着陸カプセル放出の運用が5日午前11時6分から開始されました。午後1時16分までに電源を探査機本体からカプセル内部に切り替え、はやぶさ2はカプセル放出に備える姿勢に移行。
午後2時半、はやぶさ2は地球の高度約22万キロでカプセルを放出。そのころ管制室では正常にできたかどうかを確認する作業に追われ緊張感に包まれていました。約5分後、正常にカプセルが放出されたことを示すデータが得られると、張りつめた空気が緩み、管制室は拍手と歓声が沸きおこりました。カプセルはそのまま飛行を続け6日午前3時前に、地球大気圏に突入し着陸します。
探査機本体はカプセル放出後、地球圏から離脱するため姿勢を変え、午後3時半から午後4時半までに3回に分けて化学エンジンを噴射しました。
はやぶさ2は飛行中にカメラを地球に向け、大気圏で「火球」となったカプセルの撮影に挑みます。今後は次の目標の小惑星探査に向かい、順調なら2031年に到着します。