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2020年12月5日(土)

きょうの潮流

 戦後75年にわたって対米従属国家の地位に甘んじているうちに、この国は「主権」を忘れてしまったのでしょうか▼「一部の真相をよく知らない日本の漁船が絶え間なく釣魚島(尖閣諸島)の周辺の敏感な水域に入っている。これに対して中国側はやむをえず必要な反応をしなければならない」。訪日した中国の王毅(おう・き)外相と茂木敏充外相との共同記者会見(11月24日)での、王毅氏の発言が波紋を呼びました▼日本が実効支配している尖閣諸島を中国のものと決めつけ「日本側が勝手に侵入している。だから(中国公船が)対応しているのだ」という発言です▼主権国家に対する、これ以上の侮辱はありません。ところが茂木氏は、その場でこの発言に抗議せず、王毅氏の発言だけが記録に残ってしまったのです▼「驚くべき傲岸(ごうがん)不遜な暴言だ。絶対に許してはならない」。日本共産党の志位和夫委員長は26日の記者会見で中国の対応を厳しく批判。あわせて、「覇権主義にモノも言えない屈従外交でいいのか」と日本側の対応を批判すると、「よく言ってくれた」と、自民党内や、日ごろは右派的な論陣の人たちからも賛同の声が相次いでいます▼菅政権は、米国・ロシア・中国という大国にモノを言えない安倍前政権の「屈従外交」を継承する一方で「中国脅威」をあおって大軍拡の口実にしています。こんな姑息(こそく)なことはもうやめて、だれに対しても、間違っていることは間違いだと主張する。そのことが、平和と友好への一歩になると言いたい。


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