2020年12月3日(木)
原発避難者 苦難なお
岩渕議員、国に実態調査求める
「持病が悪化」46%
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東京電力福島第1原発事故の避難者が健康問題や経済的困難から回復していない問題について、日本共産党の岩渕友議員は2日の参院東日本大震災復興特別委員会で、実態調査と対策を求めました。
岩渕氏は、早稲田大学などが行った首都圏での避難世帯へのアンケートで、避難生活による長期の強いストレスで持病が悪化した人が46・1%、年収200万円未満の世帯が震災前の2倍などの結果が出ていることを紹介。新潟県の避難世帯の平均収入が10・5万円減少したことや山形県の調査でも生活資金と健康への不安が5割を超えていたことも示しました。
避難世帯に対する国民健康保険料などの減免措置の期限が来年3月となっていることについて岩渕氏は「継続すべきだ」と要求。平沢勝栄復興相は「被災自治体の意見もよく聞きながら検討したい」と答弁しました。
岩渕氏は、政府が原発事故避難者の実態を把握せずに住民税減免措置や応急仮設住宅の供与などを次々と打ち切っていることを批判。「『被災者に寄り添いきめ細かな対応をする』と言うなら、国が責任を持って実態を調査すべきだ」と迫りました。平沢復興相は「実態把握することは施策の大前提。正確な実態把握にさらに力を入れたい」と答弁しました。