2020年11月30日(月)
遺骨が混じる土砂採取 人の心なき新基地計画
沖縄・八重瀬町で学習会
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沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設計画で、埋め立て土砂の大半の採取場所を沖縄戦の激戦地だった沖縄本島南部の糸満市と八重瀬町とし、戦没者の遺骨が混じる土砂が使われてしまうかもしれない問題で28日、市民団体「島ぐるみ八重瀬の会」は八重瀬町で、学習会を開きました。
沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんが講演し、日本政府の採取計画は「人間の心を失っている」と厳しく非難しました。
同会などが共同で上空からドローンで撮影した糸満市と八重瀬町の土砂採掘現場の様子が、沖縄戦の爆撃の後のように「岩がむき出しになっている」と紹介されました。
具志堅さんは、遺骨収集を行っていた緑地が、土砂採掘の開発で失われた経験を交え、遺骨が見つかる可能性の高い緑地帯が「なくなっていく原因の一つが採石場(開発)だ」と指摘しました。
学習会参加者の女性(63)は、南部一帯で亡くなったと思われる祖父の遺骨が見つかっておらず、軍事基地のための土砂採取は「人道的に許されない」と強調。土砂採取問題をまだ知らない他の遺族などと「つながって、(反対)活動を広げていきたい」と語りました。