しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年11月24日(火)

工事影響否定に疑問

国監視委 辺野古のジュゴン

衆院委で赤嶺氏

写真

(写真)質問する赤嶺政賢議員=19日、衆院安保委

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐり、海上工事への着手後、絶滅危惧種ジュゴンの姿が周辺海域で確認できなくなったことと工事との因果関係を否定する防衛省の見解に、同省が設置した環境監視等委員会の複数の委員から疑問を呈する意見が出されていたことが分かりました。

 19日の衆院安全保障委員会で、日本共産党の赤嶺政賢議員が同委員会議事録を示して政府の姿勢をただしました。

 防衛省は、ジュゴンが確認されなくなった時期の水中音や振動を発する工事がピーク時を上回るものでなかったことを理由に「工事の影響とは考えられない」と説明しています。

 これに対し、9月8日の同委員会では、委員の一人が「作業による影響とジュゴンの在・不在の間の関連性について、不確実性があって確証できない」と発言。別の委員は「工事がジュゴンにどう影響を与えるかについては、知見は少ない」と述べています。

 防衛省は9月末、工事の影響とは「考えにくい」と修正した報告書を沖縄県に提出しています。

 赤嶺氏は「安易に結論を導き出すべきではないというのが委員会の議論の核心だ。防衛省は何を根拠に否定的な見解を示しているのか」と追及しました。

 岸信夫防衛相は、因果関係を否定する根拠を示さず「適切に対処する」と述べるだけでした。赤嶺氏は「工事の影響はないという防衛省の結論には大きな疑問がある」と指摘しました。


pageup