2020年11月16日(月)
PCR検査の大規模・地域集中実施
政府、効果認めるも及び腰
新型コロナウイルスの感染者数が急増する「第3波」到来で、無症状感染者の発見・保護のためのPCR検査の抜本的拡充が急務となっています。日本共産党の志位和夫委員長は12日に提言を発表し、感染急増地(ホットスポット)となるリスクがある地域について、「大規模・地域集中的なPCR検査」「病院・介護施設等への社会的検査」を「政府の大方針にすえ、責任をもって強力に推進すべきである」と訴えました。
10日の政府の新型コロナ対策本部で配られた資料では、東京都新宿区(歌舞伎町)での重点検査数や陽性者数の推移を示す資料を示し、「大規模・地域集中的なPCR検査を実施したことにより、陽性者数が減少したことが統計的分析で明らかになっ(た)」と分析。添付されたグラフでも、歌舞伎町での重点検査の拡大のあと、陽性者数が低減していることが明確に示されており、エピセンター(感染集中地)化した地域での集中検査の効果が示されています。
ところが同日に提示された政府方針(五つのアクション)では「歓楽街においてクラスターが発生した場合には、大規模・地域集中的なPCR検査の実施を推進」とあるものの、「接待を伴う飲食店」への対応にとどまっていることに加え、「クラスター対策」=点と線での対応です。広くホットスポットになる危険があるところに、積極的に「面の検査」を行う必要があります。
また政府方針では「病院・介護施設等への社会的検査」を国の責任で実施することには触れておらず、この点でも、不十分と言わざるをえません。
また、志位氏は提言で「現状の大きな問題点は、“現場任せ”になっていること」だと指摘。一部自治体では、独自に歓楽街へPCR検査センターを設置し、無症状者を含めた検査の実施や、医療・介護施設等の行政検査を行っていますが、行政検査を増やすと自治体の持ち出しになるため、ある担当者は「自治体独自では財政的に限界」と話しています。
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