2020年11月7日(土)
学術会議任命拒否は恐怖政治の道
田村政策委員長、与野党と討論
BSフジ番組
日本共産党の田村智子政策委員長は5日夜のBSフジ番組「プライムニュース」で、日本学術会議の任命拒否問題や新型コロナウイルス感染症対策などについて各党代表と議論しました。
学術会議問題について田村氏は、1983年の日本学術会議法改定の際、国会で当時の中曽根康弘首相が「学問の自由」や学術会議の独立性を保障するため、首相の任命を「形式的」とし、推薦されたものは拒否しないと答弁していたことを指摘。「それを2018年11月に国会も学術会議の当時の会長も知らないまま、内閣と法制局が秘密裏に法律の運用を百八十度変え、それが根拠だと言っている。なんのために立法府が法律の議論をしたのかと、与党も怒らないといけない」と強調しました。
田村氏は、私立大学所属の研究者3人を任命拒否しておきながら、菅首相が任命拒否の理由として学術会議に私大の研究者が少ないことを挙げていることなどを批判。「意味不明だ。説明できないのは恣意(しい)的人事であり、人事を通じて支配するのは恐怖政治だ」と断じました。
立憲民主党の渡辺周幹事長代行も、任命拒否は政府に批判的な研究者を狙い撃ちしたものだと指摘。自民党の新藤義孝政調会長代理は「学術会議は科学者の代表だというが本当に適切なプロセスで選ばれているのか」などと議論のすり替えに終始しました。
新型コロナについて田村氏は、「コロナ危機を大不況にしてはいけない」と強調。解雇・雇い止め、倒産廃業が連鎖的に起これば消費不況によって経済がさらに大きく落ち込む危険性があると述べました。田村氏は、政府の支援制度の多くが12月までとなっているとし「感染収束まで続けるというメッセージを早く出すべきだ。雇用や事業を長期に支えていくという決断が必要だ」と訴えました。