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2020年10月27日(火)

学術会議介入 問題の本質は任命拒否

ネット署名呼びかけ人が会見

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(写真)日本記者クラブで記者会見する(左から)古川、鈴木の各氏=26日、東京都千代田区

 菅義偉首相に日本学術会議会員6人の任命拒否の撤回を求めるネット署名を呼びかけた鈴木淳東京大学教授、古川隆久日本大学教授の2氏が26日、日本記者クラブで会見しました。賛同人の瀬畑源龍谷大学准教授がネット参加しました。

 戦前の言論弾圧を踏まえ今回の政府の措置を「座視できない」とする同署名には、10日間で14万超の賛同が寄せられています。

 古川氏は、今回の事態の中で、学術会議のあり方を問題にする議論がされていることを批判し、問題の本質が任命拒否にあることを明確にさせるため、会見したと説明。「任命拒否は不公正で、会議のあり方を問うなら、任命した上でオープンな議論をすべきだ」と指摘しました。

 また、首相の「任命拒否しても学問の自由は侵さない」という発言について「学問の成果を分かりやすく発信している学術会議の役割が理解されていない。異論の言える社会こそ民主主義に不可欠。今回のことを黙認すれば息苦しい社会になる」と訴えました。

 鈴木氏は、菅首相は「国民に対して説明の義務があり、国会で議論されるべきだ」と指摘。「任命拒否は日本学術会議法に反する。法解釈の変更が国会にもかけずに行政府の判断で行われることは三権分立に反し、法治国家で許されるべきではない」と述べました。

 瀬畑氏は、任命拒否の理由や誰がどこで決めたのかなど説明が一切されないことを公文書管理研究の立場から批判。「決定過程に関わる公文書を公開すべきだ」と指摘。安倍政権時代の森友・加計問題や桜を見る会などでのごまかしにもつながっているとして「国民に対して説明責任を果たす情報公開制度を追求すべきだ」と訴えました。


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