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2020年10月27日(火)

首相の所信表明

学術会議の「が」の字もないのはまったく異常

志位委員長が記者会見

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(写真)記者会見する志位和夫委員長=26日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は26日、国会内で記者会見し、菅義偉首相の所信表明演説についての感想を問われ、「自ら引き起こした日本学術会議への人事介入の問題について一言の説明もない。学術会議の『が』の字もなかった。これは驚いた」と述べました。その上で、どの世論調査でも6~7割が「説明不足」だとしていることを示し、「所信表明は説明する意思がないというものだ。まったく異常だ。この問題は徹底的に、代表質問や予算委員会で究明していきたい」と表明しました。

 菅政権が学術会議を「改革」の対象にしていることについて志位氏は「いま問われているのは、首相がすでに行った任命拒否という行為が日本学術会議法に違反し、日本国憲法23条が保障する『学問の自由』にも抵触するということだ」と指摘。「それを学術会議の今後のあり方に持っていくのは、まったく論点のすり替えだ。学術会議を行革の対象にし、予算を減らすなどの卑劣な脅しは、許すわけにいかない」と主張しました。

 また、今臨時国会は新型コロナウイルス感染症から国民の生命、暮らしを守ることが「最大の課題の一つ」だと指摘。「ところが菅首相は、検査と医療をどう強めるのか、営業と雇用をどう守っていくのかの方策をまったく語らなかった。中身が全くない、スカスカだ」と批判しました。

 菅首相が表明した温室効果ガスの「2050年排出ゼロ」について志位氏は「それ自体は国際標準だ。ただ、演説で首相は結局、2050年も原発に頼ったエネルギーでやっていくと述べた」と指摘。「脱炭素社会への大規模な転換が必要なことは論をまたないが、同時に原発からも抜け出さなければならない。そして自然エネルギーへと切り替えていく決意と方針が必要だ」と強調しました。

 志位氏は、首相が触れなかった森友・加計問題について問われ、菅首相が自民党の総裁選中、森友問題は「財務省で調査し、結果は出ている」、“終わっている”と語ったことに言及。公文書改ざんを指示され自死した近畿財務局職員・赤木俊夫氏の妻が財務省の調査ではなく、「公正・中立の第三者による調査」を求めているのは「当然だ」と指摘し、「まだこの問題は終わってない。桜を見る会もそうだ。絶対にあいまいにすることなく引き続き追及していきたい」と語りました。


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