2020年10月23日(金)
生存権守る運動大きく
生活保護引き下げ違憲訴訟
弁論・集会
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自民党政権が2013年8月から最大10%の生活保護基準を引き下げたのは憲法25条(生存権)違反だとして、東京都在住の保護利用者が国と自治体に保護費減額の決定取り消しと慰謝料を求めた訴訟(新生存権裁判東京)の弁論準備手続が22日、東京地裁でありました。
弁論後、国会内で報告集会が開かれ、原告や支援者らが参加。原告の男性(51)は菅義偉政権が今月さらに生活保護基準を引き下げたことを批判しました。別の原告の男性は「私たちの生活の実態、現実を分かろうとしていない。非常に残念だ」として裁判勝利に向けて「みなさんの力を借りたい」と訴えました。
原告代理人の田所良平弁護士は同日の弁論について報告しました。政府が保護基準引き下げの根拠としている「デフレ調整」や「ゆがみ調整」の不合理性について指摘。自民党が12年総選挙で掲げた「生活保護の給付水準10%引き下げ」という公約を実現するために持ち出したものだと批判しました。
東京都生活と健康を守る会連合会の加藤勝治事務局長代行は「憲法と生存権を守る運動を大きくしていこう」と裁判勝利に向けた決意を語りました。次回は12月の予定です。