2020年10月23日(金)
学問の自由への脅威
学術会議任命拒否 日弁連が声明
日本弁護士連合会(日弁連)の荒中(あら・ただし)会長は22日、「日本学術会議会員候補者6名の速やかな任命を求める会長声明」を発表しました。
声明は、今回の任命拒否が「(1983年の)法改正の審議経過に反していることは明らか」と指摘。
「内閣が解釈の範囲を逸脱して恣意(しい)的な法適用を行うとすれば、それは内閣による新たな法律の制定にほかならず、国権の最高機関たる国会の地位や権能を形骸化するものである」とのべ、「問われているのは人事にとどまる問題ではなく、憲法の根本原則である三権分立に関わる問題」と厳しく批判しています。
そして、多くの科学者や科学者団体が任命拒否に抗議していることを紹介し「当の科学者らが自ら萎縮効果に強い懸念を示していることからすると、そのおそれは現実的と言える」と強調。「今回の任命拒否及びこれに関する政府の一連の姿勢は、学問の自由に対する脅威とさえなりかねない」とのべ、候補者6人の速やかな任命を求めています。