2020年10月14日(水)
学術会議問題「学問の自由ゆさぶる」
宗教者73氏が抗議声明
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宗派を超えた宗教者が13日、国会内で記者会見し、日本学術会議会員の任命拒否に抗議し、即時撤回を求める共同声明を発表しました。声明は「『学問の自由』の侵害を許すことがまた『信教の自由』の侵害にも及ぶ」として、菅義偉首相に対し任命拒否の過ちを認め、謝罪し、即時撤回することを求めています。
記者会見には日蓮宗教師の小野文珖さん、日本キリスト教協議会総幹事の金性済(キム・ソンジェ)さん、ベリス・メルセス宣教修道女会の弘田しずえさん、浄土真宗本願寺派法善寺前住職の山崎龍明さん、真言宗豊山派泉福寺住職の岡田隆法さん、日蓮宗僧侶・弁護士の山口紀洋さんが出席しました。
金総幹事は「学問の自由が大きくゆさぶられているとき、宗教者も知識人も一般社会もこれを容認してしまえば、大きな専制的な力に逆らわないという忖度(そんたく)、批判精神を失う空気が社会や宗教界にまん延してしまう」とのべました。
参加者は「透明性と説明責任が果たされていない」(弘田さん)、「いまの政治家が専門家の専門性を重視しないところに危機がある」(山崎さん)、「この流れを断ち切るには政権交代しかない」(小野さん)などと発言しました。
声明には、日本宗教者平和協議会代表理事の荒川庸生さん、聖護院門跡門主の宮城泰年さん、日本カトリック正義と平和協議会会長の勝谷太治さんなど73人の宗教者が賛同しています。