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2020年10月13日(火)

学術会議任命拒否

首相の違法行為 問われる

BS番組 田村政策委員長が批判

 日本共産党の田村智子政策委員長は11日、BS朝日「激論!クロスファイア」に出席し、日本学術会議が推薦した6人の会員候補を菅義偉首相が任命拒否した問題について各党代表と討論しました。

 司会の田原総一朗氏は、この問題での菅首相や加藤勝信官房長官説明を「ほとんどの国民はまったく納得していない」と述べました。

 自民党の山下貴司衆院議員は、国民による公務員の選定罷免権を規定した憲法15条第1項を持ち出して任命拒否を合理化。田原氏が、中曽根康弘首相が首相の任命は「形式的」と答弁(1983年)していることを指摘したのに対しても、当時とは会員の推薦方式が違うと述べました。

 田村氏は、推薦の仕方は変わったが首相による任命については変わっていないと反論。国会で大塚幸寛内閣官房長も「形式的任命」は維持されていると答弁していることを述べ、「推薦されたままに任命するというのが一貫した条文解釈だ」と強調しました。

 菅首相が9日のインタビューで、会議側が作成した105人の推薦リストを見ておらず、99人のリストしか見ていないと語ったことについて、立憲民主党の蓮舫参院議員は、野党合同ヒアリングで、事務方が99人の名簿と105人の名簿を首相に渡していると説明していることを指摘しました。

 田村氏は、菅首相が前例踏襲でいいのかといいながら、会議側の名簿も見ずに、中曽根首相の答弁も条文解釈も知らずに6人の任命を拒否したことになると、首相の発言の矛盾を批判しました。

 山下氏は、学術会議が推薦した人物が博士号を持っているかも分からないとか、会議がこの10年、勧告や答申を1件も出していないなどと、論点をすり替えました。

 田村氏は、野党合同ヒアリングで2人の元会長が、会員推薦の基準は「優れた研究又は業績」しかなく、推薦にあたっては大学だけでなく民間からも積極的に推薦するなど総合的・俯瞰(ふかん)的に行っていると述べていることを紹介し、「そこに政治家が浅はかな知識で突っ込んでは駄目だ」と批判。「菅首相の違法行為、学術会議法の違反行為が疑われている」と問題の本質を指摘しました。


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