2020年9月8日(火)

国安法・選挙延期反対デモ

香港　弾圧見境なく

　【北京＝釘丸晶】香港の立法会（議会）選挙が予定されていた６日、香港・九龍地区で国家安全維持法（国安法）や選挙延期に反対するデモが行われました。

　インターネット上で呼び掛けられた行動で警察は２０００人の警官を動員して警備を強化し、同日午後９時までに少なくとも２８９人を違法集会参加などの疑いで逮捕。うち女性１人については「香港独立」を含むスローガンを訴えたとして国安法違反の容疑で逮捕しました。

　香港メディアによると、買い物中に職務質問を受け、驚いて駆け出した１２歳の少女を複数の警官で地面に組み伏せたり、手錠をかけた男性の頭を膝で１分間あまり押さえつけたりするなど暴力的な取り締まりを行う場面もありました。

　また、警察は職質中の警官にクラクションを鳴らしたバスの運転手を危険運転罪で逮捕しました。バス会社の労働組合の林錦標理事長は「沿線を運転中、道路に大勢の警官を見つけ、注意を促してよけてもらうためにクラクションを鳴らした。逮捕されるなど思いもよらないことだ」と述べました。