2020年8月8日(土)
「あずみの里」裁判
「上告やめよ」は現場の声
検察庁へ署名提出
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「あずみの里裁判 もう終わらせましょう」―。最高裁への上告期限が11日に迫る特養「あずみの里」(長野県安曇野市)裁判の二審で逆転無罪となった准看護師の支援者らが7日、東京都内で「検察は上告するな」と宣伝し、検察庁へ署名を提出しました。
宣伝では、介護関係者ら2人が発言。
多機能型居宅介護事業所「千石にじの家」所長の鈴木美香さんは「誕生日を職員の手作りケーキでお祝いすると、涙ぐんで喜ぶ利用者の姿を見て職員も成長できる介護に満足を覚えている。尊厳ある介護の発展には無罪判決の確定が欠かせない」と訴えました。
介護福祉士の中野一仁さんは「『あずみの里』裁判を受けて、私が所属する法人の特養で、2種類あったおやつをゼリー系のみ1種類にする苦渋の決断をし、職員も悔しかった。この裁判は、介護のこれからに大きく影響する。上告断念を強く求める」とのべました。
国民救援会の岸田郁事務局長と日本医労連の米沢哲書記次長も発言しました。
これまでに検察庁に提出した上告断念を求める団体署名は4518団体分にのぼります。
長野県民医連によると、先月の逆転無罪判決に大きな反響が上がっています。署名をお願いしたある社会福祉法人からは「役員会を開いて話し合った。現場では上告断念を求める強い声があがった」と応じてくれたといいます。安曇野市内の飲食店は「テレビでみた。よかったね」と署名板を置いてくれたといいます。