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2020年7月12日(日)

発生自治体 残土受け入れ規則なし

北海道新幹線 政府、紙氏に答弁書

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(写真)紙智子議員

 安倍内閣が6月30日に決定した答弁書で、北海道新幹線のトンネル工事で発生した有害物質を含む残土を発生自治体が受け入れるルールは存在しないことが明らかになりました。

 答弁書は、日本共産党の紙智子参院議員の「北海道新幹線のトンネル工事残土処理に関する質問主意書」に対するもの。同新幹線は現在、新函館北斗から札幌までの延伸工事中で、延長区間約212キロメートルのうち約8割の169キロメートルがトンネルで、掘削工事で発生する残土は約2000万立方メートル、うち約650万立方メートル(約3割)がヒ素、鉛、六価クロムなど有害物質を含む「要対策土」です。

 「要対策土」の受け入れ候補地に挙げられている札幌市手稲、厚別両区では、健康や周辺環境への影響に不安が広がり、住民運動が起きています。

 鉄道建設・運輸施設整備支援機構は「要対策土」の受け入れ地を「自治体に依頼する」と説明する一方、国土交通省は「発生土の受け入れの考え方は、発生した自治体で探す」と説明しています。

 質問主意書は「要対策土」の受け入れ先を「発生した自治体で探すとの行政文書があるのか」と質問。答弁書は「考え方が決まっている旨述べたものではない」として、ルールを定めた行政文書がないことが分かりました。

 質問主意書が「要対策土」を受け入れる候補地の選定基準や地方公共団体並びに地権者との協定等を明らかにするよう求めたところ、「鉄道・運輸機構が実施するもの」で、政府として答えることは困難だとするなど、鉄道・運輸機構に説明責任があることが明らかになりました。


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