しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年7月1日(水)

フリーランスなお「狭き門」

持続化給付金 拡大後も「要件厳しすぎ」

野党が改善要求

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で減収となった中小企業や個人事業主を対象とした持続化給付金が、フリーランスや今年1~3月に創業した事業者にも対象が拡大され、29日から申請の受け付けが始まりました。ただ要件が厳しく、申請できないフリーランスが相次いでいます。(仁田桃)


写真

(写真)持続化給付金問題などの野党合同ヒアリング=30日、国会内

 30日に国会内で開かれた野党合同ヒアリングで経済産業省の担当者は、初日の申請がフリーランス約2000件、新規創業者約400件だと説明。申請から給付までには「少なくとも従来言ってきた2週間よりはかかる」と時期が見通せていないことを明かしました。

 フリーランスの場合、これまでの申請と異なり、新たに被雇用者・被扶養者でないことや国民健康保険証の写しの提出などが申請要件になっています。また「事業収入」と「給与所得」が両方ある場合は、事業収入のみが給付対象となるなどの問題点が出ています。

 ヒアリングではフリーランスでバスガイドをしている女性が、要件が厳しすぎて申請ができない現状を訴えました。

 今回の給付対象拡大は、フリーランス当事者らが各党国会議員に署名を届けるなどして実現したものです。しかし女性は「内容が思っていたものとはずいぶんとかけ離れており大変混乱しています」と告白しました。

 バスガイドは観光シーズンの繁忙期と閑散期があり、女性は閑散期に生活のために別のパートをしていたといいます。パートの職場で社会保険に加入していたため、フリーランスの持続化給付金に申請ができませんでした。

 「やっと発表された要件は本当に厳しく狭いもので、またも対象外になってしまった人が大勢います。みな疲れ果てています。本当に必要な人たちに給付金が届くよう、要件緩和を検討してください」と女性が訴えると、野党議員から拍手が起こりました。

 ヒアリングには日本共産党の笠井亮、高橋千鶴子両衆院議員と武田良介参院議員が参加。笠井議員は「多様な働き方をすすめてきたのは政府だ。事業者を救うためには現実に見合った要件で最大限行わなければいけない」と強く求めました。


pageup