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2020年6月25日(木)

温室効果ガス7割削減へ

デンマーク議会が計画可決 2030年までに

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 デンマーク議会は22日、温室効果ガスを2030年までに7割削減(1990年比)するための具体策を盛り込んだ計画を賛成多数で可決しました。昨年6月の総選挙で、社民党や左翼・環境政党の連合勢力が勝利し、連立政権を樹立。この政権が大胆な環境政策を打ち出し、野党も含め幅広い支持を得ました。

 同国は50年までの温室効果ガス排出実質ゼロが目標。今回決定したのはそこに向けた過渡的な計画です。

 計画の目玉は、「エネルギー・アイランド」と呼ばれる大規模な沖合風力発電施設です。北海の洋上の新たな人工島とバルト海のボーンホルム島に建設します。30年の操業を目指し、2億1400万デンマーク・クローネ(DKK、約34億7000万円)の調査費が割り当てられました。

 このほか、大気中の二酸化炭素(CO2)の回収、使用、貯留への大規模投資(年間33億~132億円)も計画。個人の石油・ガス暖房を段階的に廃止し、クリーンな地域暖房などに置き換えます。

 またクリーンなエネルギーへの移行を促進するための税制改革も、夏休み明けから具体的な協議に入ります。

 CO2排出量に応じて企業が税金を支払う「CO2税」も検討されます。

 またゴミ排出量の削減を図り、全国のごみ焼却炉の能力を現在の395万トンから2030年までに260万トンに縮小します。

 左翼政党の赤緑連合は、大量排出者に課せられるCO2税の導入を「重要な勝利」だと評価。CO2回収・貯留は実用に遠く、「試され済みのクリーン技術にもっと有効に資金を使える」と指摘しました。(伊藤寿庸)


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