しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年6月17日(水)

香港 200万人デモ1年

「この日忘れない」

1万人が犠牲者追悼も

 【北京=釘丸晶】香港政府への抗議行動の発端となった逃亡犯条例改定案反対運動で200万人が参加した大規模デモから1年となった16日、市民約100人が香港島中心部の中環(セントラル)のショッピングモールで抗議行動を行いました。市民らはテーマソング「香港に栄光あれ」を合唱し、「国家安全法」の整備に反対しました。15日夜には抗議行動で最初の犠牲者とされる梁凌傑(りょう・りょうけつ)さんの追悼活動が香港各地で行われました。

 梁さんは200万人デモの前日、香港島中心部の金鐘(アドミラルティ)でスローガンの書かれた横断幕を取り付け中に誤って転落し、死亡。梁さんが亡くなったショッピングモール「太古広場(パシフィック・プレイス)」の外には献花台が設けられ、1万人以上の市民が訪れ追悼し、献花の列は800メートルに達しました。

 警察は追悼活動の行われた周辺に警官隊を配備して警戒。「違法集会だ」として繰り返し警告を発して活動の停止と解散を求めましたが、強制排除は行わず、追悼活動は平和裏に終了しました。

 追悼と献花に訪れた女性は香港メディアに「一人の香港人が逃亡犯条例反対のために命を失ったのは痛ましい。この日を忘れてはいけない」と語りました。また、林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官がコロナ感染対策として施行している「集会制限令」を利用し市民を弾圧していると批判。「多くの人が弾圧を恐れず、追悼に出てきたことにホッとした」と話しました。

 追悼活動は太古広場のほか、香港島の銅鑼湾(コーズウェイベイ)、新界地区の屯門、天水囲などでも行われ、数百人の市民が参加しました。


pageup