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2020年6月8日(月)

連帯示し世界各地で行動

「人種差別にノー」

アラブ諸国 市民・芸術家など訴え

写真

(写真)6日、チュニスで取り組まれた人種差別に抗議する行動(主催者提供)

 【カイロ=秋山豊】米国で広がる人種差別への抗議行動に、アラブ諸国でも連帯する動きが出ています。

 チュニジアの首都チュニスでは6日、約200人が座り込みを行い、「息ができない」「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大事)」などと書いたプラカードを掲げました。米国で白人警官に殺害された黒人男性ジョージ・フロイドさんは、「息ができない」と訴えていました。

 行動を呼びかけた団体の一つ、チュニジア人権連盟のバシル・オバイディさん(65)は電話取材に、「人種差別に苦しむ米国民に連帯する。反ファシズムを敵視するトランプ大統領と、暴力で国民を抑圧する警察を非難する」と語りました。

 紛争が続くシリアからの報道では、北西部イドリブ県で、芸術家アズィス・アスマルさんらが、破壊された建物の壁に「人種差別にノー」という言葉を添えてフロイドさんの顔を描いています。アスマルさんは、フロイドさんの死が「化学兵器で窒息死させられたシリアの人びとを想起させる」と地元メディアに話しました。

 ヨルダン在住のパレスチナ人芸術家リナ・アボジャラダさんは警官に膝で押さえつけられた黒人男性とパレスチナ人らを描き、差別反対を訴えました。米国での事件の数日後、イスラエル警察はエルサレムで丸腰のパレスチナ人男性を射殺しています。

 エジプト人権協会は6日までに声明を出し、米国での事件は人権と平等の原則、人間社会がめざす理想に反していると非難。「フロイドさんへの正義を求める」と訴えました。


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