2020年6月6日(土)
政策決定の透明化を
予備費・議事録・黒川問題 井上氏が批判
参院本会議
|
国会が行政への監督・監視機能を果たすための政府報告と質疑が5日の参院本会議で初めて開かれました。参院改革協議会での決定を受けて開かれたもの。日本共産党の井上哲士議員が質問に立ち、第2次補正予算案に盛り込まれた10兆円の予備費、新型コロナ専門家会議の議事録未作成、黒川弘務・前東京高検検事長の定年延長と処分、持続化給付金の業務委託問題などについて政府の姿勢をただしました。
井上氏は10兆円の予備費について「憲法に定める財政民主主義をじゅうりんするもの」と厳しく批判しました。
また、井上氏は「国会が行政監視機能を果たすためには、意思決定過程の透明化、議事録などの作成と公開、公文書の適切な管理と公開は不可欠だ」として、新型コロナをめぐる政策決定や賭けマージャンで辞職した黒川氏をめぐる問題での政府の対応の不備を厳しくただしました。
持続化給付金をめぐっては、業務委託の不透明さを指摘し、事業の全体像を明らかにするために、「実施計画」などの入札資料を国会に提出するよう求めました。
菅義偉官房長官は、黒川氏の処分について「検察庁を所管する法相が必要な調査をして『訓告』が相当との報告をしてきたので、その判断を尊重した」と責任を丸投げする答弁。森雅子法相は、黒川氏の処分後に賭博の常習性を示す事実が報道されていることを指摘されても、「常習として賭博をしたものとは認められないと判断した。黒川氏の処分後の報道があってもその判断は変わらない」などと強弁しました。