2020年6月4日(木)
個人情報の扱い不透明
給付金業務委託 笠井議員が追及
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国の持続化給付金の事務事業が電通などの関連企業に再委託・外注されていた問題で、給付にかかわって集められた個人情報が外注先企業のビジネスに利活用されかねないことが3日の衆院経済産業委員会で明らかになりました。日本共産党の笠井亮議員の追及で判明したものです。
持続化給付金をめぐっては、事務事業を受託した一般社団法人サービスデザイン推進協議会が受注額の97%もの業務を、電通に再委託し、さらにその関連企業などに外注していました。
笠井氏は、コロナ禍で苦闘する中小企業などの経営実態にかかわる情報が外注先に集積し、外注先が雇った8000人近くが扱うことになるとして、「個人情報が利用されない保証はあるのか」と追及。中小企業庁の奈須野太事業環境部長は「流用はない」というだけで守秘義務を担保する保証は示さず、個人情報の取り扱いの不透明さが浮き彫りになりました。
笠井氏は、外注先の企業は、個人情報を預かって利活用する「情報銀行」をビジネスとしており、電通出身のサービスデザイン推進協議会の平川健司・業務執行理事は経産省と一体でデータビジネスを推進してきた人物だと指摘。「コロナ禍を奇貨として、ビジネスチャンスに使うなどということがあれば言語道断だ」と述べ、協議会代表理事らの参考人招致と資料提出を要求。不透明な持続化給付金事業の全体像を明らかにするよう求めました。