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2020年5月31日(日)

緊急事態解除 初の週末

にぎわい戻るも…

東京都内

消毒液を持参 ■ 喫茶店は満席 ■ 開店前から列 ■ 電車も混雑し心配

 新型コロナウイルスの拡大に伴う緊急事態宣言が解除されて初めての週末を迎えた30日、東京都内の繁華街では、百貨店などの店舗が営業を再開。買い物客でにぎわいが戻ってきた一方で、「感染者が増えるのでは」と懸念する声もあがりました。(芦川章子、井上拓大、小梶花恵)

JR渋谷駅前

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(写真)人出が増えてきた渋谷駅前のスクランブル交差点=30日、東京都渋谷区

 JR渋谷駅前のスクランブル交差点では、100人前後の人が信号待ち。青信号になると交差点は混雑します。ハチ公像前のベンチは一定の間隔をあけて待ち合わせをする人で埋まっていました。

 オンラインレッスンでダンスを教えるため、緊急事態宣言の発出前からスタジオに通勤しているダンサーの男性(25)は解除前と比べ、「めちゃくちゃ人増えてますよ」と驚きます。「マスクをして消毒用アルコールを持ち歩いているけれど、通勤の電車もスタジオも人が増えて心配です」と話しました。

 友人と明治神宮を参拝するという渋谷区の不動産賃貸業の女性(67)は「年齢的にも感染したら重症化しやすいので心配。さい銭を入れたりバスに乗ったりした後は、持ってきた消毒液で手をよく洗います」。

 娘に付き合って家具を買いに来たという世田谷区の女性(56)は「ほんとはあまり出かけたくなかった。欲しいものだけ見て、なるべく触らないようにしたいです」と話しました。

JR新宿駅前

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(写真)人出が戻ったJR新宿駅前の交差点=30日、東京都新宿区

 JR新宿駅前には、タピオカ入りミルクティーなどの飲み物を手に歩く人々、制服姿で談笑する十数人の高校生など、たくさんの人であふれていました。

 駅の近くのベンチで休憩していた世田谷区の女性(35)は、4カ月ぶりに美容院に行きました。「自粛ムードの中、行きにくかった」。新宿の街を見て「人がどっと増えた。普通の新宿という感じがする。まだコロナ感染の不安は残るが、仕事を休めない人もいる。どうやってコロナと生きていくかが大事だ」と言います。

 駅近くのビルの地下にある喫茶店は、ほぼ満席。女性店員は「今日の午後2時から特に若い人でいっぱいになった。ここまで満席になるとは思っていなかった」と驚きます。「28日から店を再開した。もともと地下の店で、売り上げはよくなかった。収入は減ったが、無いよりはまし。これからどうなっていくか不安」と話します。

JR立川駅前

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(写真)多くの人が行きかうJR立川駅前=30日、東京都立川市

 都心部以外でも混雑が復活してきました。立川市のJR立川駅前では、百貨店やパチンコ屋など多くの店舗が営業を再開。この日午前11時から営業再開した伊勢丹立川店では、駐車場入り口付近で係員が「満車」「30分待ち」の看板を手にしています。

 駅前の掃除をするシルバー人材センターの男性(69)は「開店前から人がずらーっと並んでいた。駅前の人出は2~3日前の3倍ぐらい。ガラガラだった先週末と比べると雲泥の差」と驚きを口にします。

 母親と連れ立った男性(40)は「コロナ前の普段の週末より人が多い。皆ずっと我慢していたからですかね。でも昨日の東京の感染者は22人。やばいでしょ。このままじゃ、また感染者が増える。かといって家に閉じこもりきりの生活は体がおかしくなる。マスクや手洗いなどの対策は、これからもしっかり続けます」と話しました。


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