2020年5月31日(日)
災害公営住宅家賃支援
復興相「10年間継続」
高橋・岩渕両議員が提起
田中和徳復興相は29日の参院東日本大震災復興特別委員会で、災害公営住宅の家賃負担を支援する「東日本大震災特別家賃低減事業」を、「住宅の管理開始から10年間の支援を継続する方向で調整している」と明言しました。自民党の片山さつき議員への答弁。
同事業は、復興交付金を活用し、復興公営住宅に暮らす低所得者の家賃減免を実施する自治体への支援策として10年間行われているもの。住宅の管理開始から5年間は特段の減額措置を取り、その後5年間で段階的に家賃を引き上げる仕組みです。
政府は昨年12月に閣議決定した新たな「復興の基本方針」で、復興交付金の2020年度末での廃止を打ち出しました。この中で災害公営住宅の家賃負担を支援する制度は「別の補助に移行した上で引き続き支援する」とし、自治体の財政運営状況などを踏まえて「適切に支援水準の見直しを行う」としていました。この「見直し」で、供用開始時期の違いによって同じ支援が受けられなくなるのではとの懸念の声が被災地自治体から上がっていました。
日本共産党の高橋千鶴子議員が19日の衆院復興特別委員会でこの問題を取り上げ、「すべての復興住宅の供用開始後10年は、同事業の枠組みで支援すべきだ」と支援継続・拡充を要求。岩渕友議員も27日の参院本会議で、供用開始時期にかかわらず10年間は補助するよう求めていました。