2020年5月29日(金)
学童保育 大わらわ
学校ごとに違う授業時間 行政の財政支援がほしい
分散登校 開始目前
横浜
新型コロナウイルス緊急事態宣言解除で、横浜市の小学校では6月1日から分散登校が始まります。学校によってパターンはさまざまで、学童保育は、その対応に追われています。
「3月初めの一律休校から始まった朝からの保育は、少なくとも6月13日までは続きます」と金沢区の「みつばち学童クラブ」指導員の女性は話します。
市は、午前中は学校で「緊急受け入れ」をするとしていますが、「みつばち」は6月1日以降も午前8時からの開所を決めています。5・6年生は「緊急受け入れ」の対象外で、午前に授業のない子など、学童が必要な子がいるからです。
感染防止に気を使いながらの朝からの保育が長期に及び、疲れがたまっていることに加え、指導員を悩ませているのが、12日まで続く分散登校への対応です。
「みつばち」は三つの小学校と特別支援学校の子どもが利用しています。分散登校のやり方は、隔日の登校の学校や午前中に集中して授業する学校、午前・午後に分ける学校とそれぞれ違います。
新1年生への対応は特に大変です。学校に慣れるまでの期間、学童保育指導員が学校にお迎えに行くからです。学校ごとに時間が違い、それぞれ対応が必要です。「うちは指導員の体制が何とかなるけど、そうでない学童もある」。
神奈川区のある学童保育指導員は「分散登校は本当に大変」と話します。対象の二つの小学校の一つは、3組に分けて時間差で登校します。もう一つの小学校は2組です。1年生全員が緊急受け入れを利用せず学童に来たら人が足りません。「親の希望を急いでまとめ、調整しているところですが、決定が急すぎる」と嘆きます。
鶴見区の指導員は「今後の経営の不安もある。私たちは感染が怖くても疲れていてもがんばる。だから行政はそれを財政的に支えてほしい」と訴えます。