しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年5月28日(木)

90カ国350医療団体 G20に書簡

医療・環境 復興の中核に

 【ワシントン=池田晋】世界90カ国以上からの4000万人超の医療従事者を代表して350の医療関係団体は26日、新型コロナウイルスによる景気悪化を克服する大規模な経済対策を取るにあたって、より強靱(きょうじん)で平等な医療体制の確保や気候変動対策からなる「健全な復興」を実現するよう求める公開書簡を発表しました。(書簡全文)

 日米を含む20カ国・地域(G20)の首脳へ宛てたもの。世界医師会や国際看護師協会といった国際団体のほか、日本医師会や米国公衆衛生協会など各国団体や世界から4500人以上の個人が賛同しています。

 書簡は、「現在進行中の悲劇は重層的であり、格差と公衆衛生システムの予算不足によって悪化している」と指摘。地球温暖化をもたらす大気汚染はコロナ以前から人体をむしばんでおり、気候変動が続けば人々の健康に新たな脅威をもたらす可能性があるとも警告しています。

 そのうえで、「真に健全な復興」とは、大気や水の汚染および気候変動をくい止めること、最弱者に適切な援助がなされ、労働者は高賃金・環境に優しい職を得ることができ、誰も医療費によって貧困に陥らない社会を実現することだと強調。各国政府が巨額の経済対策を取るにあたり、「医療、交通、エネルギー、農業といった主要分野での投資では、健康の保護と増進がその中核に据えられなければならない」と要請しています。


pageup