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2020年5月22日(金)

ネット利用守る配慮を

著作権法改定案 畑野氏が参考人質疑

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(写真)参考人に質問する畑野君枝議員=20日、衆院文科委

 違法に公開された著作物のダウンロード(DL)の取り締まり対象を広げる著作権法改定案の参考人質疑が20日、衆院文部科学委員会で行われ、日本共産党から畑野君枝議員が質問にたちました。

 現行法は、映画と音楽についてはインターネット上に違法に公開されたものと知りながらDLすると刑事罰が科されます。改定案は違法DLの対象を映画、音楽以外の著作物全般に広げます。そのさい自由なネット利用が萎縮する懸念があるため、軽微な複製や二次創作物などを除外する規定が入りました。

 参考人の福井健策弁護士は「(創作者の保護と利用の自由の)ぎりぎりのバランスをとり、妥結点を探していったのが改正案と評価している」と発言。出版広報センターの堀内丸恵副センター長も、当初案への懸念に応え「ぎりぎりのところで海賊版対策の実効性が低下せず両者が並び立つ改正案になったのでは」と述べました。

 引き続く質疑で畑野氏は違法化の対象から除いた事項を確認。今里譲文化庁次長は、漫画の一コマなど軽微なものや二次創作物は除外すると答弁。「著作権者の利益を不当に害しない特別な事情がある場合」との規定は「国民の正当な情報収集の萎縮を防止するため、柔軟に判断できる安全弁」と述べました。

 畑野氏が「捜査権の乱用や自由なネット利用の不当な制限がないよう、これまで以上の配慮を」と求めたのに対し、今里次長は付則5条で罰則の運用はネット利用を不当に制限しないよう配慮する旨を規定したと答弁。萩生田光一文科相も心配のないようにしたいと答弁しました。


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