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2020年5月14日(木)

米カジノ 日本進出断念

世界最大のサンズ

コロナ拡大で財務悪化か

 世界最大のカジノ運営企業である米国のラスベガス・サンズ(シェルドン・アデルソン会長)が13日、日本進出を断念すると発表しました。


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(写真)大規模なカジノ見本市で日本進出をアピールしたラスベガス・サンズの展示区画=1月、横浜市内

 同社の同日付報道発表は「日本における統合型リゾート開発(IR)の機会を追求しない」としたうえ「今後、日本以外での成長機会に注力する」としています。

 アデルソン会長は日本のカジノ解禁の動きが強まった2014年2月に来日し、「日本のIRに100億ドル(約1兆円)を投資する」と発言。日本のカジノへの巨額投資話の火付け役となりました。

 19年8月には、それまで執着していた大阪府・市のカジノ構想から撤退を明らかにしたうえ、「東京と横浜での開発の機会に注力する」と表明し、有力視されていました。

 サンズは、マカオ、シンガポール、ラスベガスに保有するIRを収益源としていました。新型コロナウイルス感染拡大でいずれも閉鎖状態になり、収益ゼロが長期にわたって続くと見込まれることから、日本への巨額投資が可能な財務状況でなくなったとみられます。

 アデルソン会長は16年の米大統領選でトランプ陣営に2000万ドルを献金し、17年1月の大統領就任式でも最高額の500万ドルを献金するなど、トランプ大統領の最大の支援者とされます。

 17年2月の日米首脳会談で、トランプ氏が安倍晋三首相にたいしてサンズの日本進出を「口利き」したと報じられていました。


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