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2020年5月14日(木)

伊 コロナ作業部会に女性増員

“ジェンダー平等を”の声実る

 イタリアのコンテ政権は12日、新型コロナウイルス対策として立ち上げた二つの作業部会の構成員に合計11人の女性専門家を加えることを発表しました。作業部会がほとんど男性で占められていることに抗議し、ジェンダー平等の立場から構成を見直すよう求めてきた女性らの運動が実りました。(島田峰隆)


 政府の発表によると、経済活動の再開などを検討する作業部会には5人の女性が加わります。同部会はもともと約20人で構成され、そのうち女性は4人しかいませんでした。新たに加わる女性の中には、配偶者やパートナーからの暴力(DV)対策を専門とする大学教授、環境保護団体「世界自然保護基金(WWF)イタリア」の議長が含まれます。

 医療などの専門家でつくる作業部会「科学技術委員会」には、新たに6人の女性研究者が参加します。同部会の構成員はこれまで全員男性でした。

 コンテ首相は同日、地元紙に対し、市民からの「要求」を受けた措置だと明らかにし、「経済や社会の観点から見て女性の貢献は国の再生に役立つ」と述べました。

 男性ばかりの作業部会に抗議して発足した市民団体「私たちに発言権を」は同日、「ジェンダー平等を求めるすべての女性と男性にとって当然の措置だ」として歓迎しました。「これは将来に向けて獲得した最初の一歩だ。国のあらゆる意思決定の場でジェンダー平等を実現するためのメッセージだ」と強調しました。

 同団体は作業部会で女性の比率を高めるよう求めてオンライン署名を実施したり、SNS上でアピールしたりしていました。3日には超党派の女性上院議員16人が、作業部会に女性の声を反映させるよう求める首相宛てのアピールを発表し、動議として国会に提出していました。


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