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2020年5月11日(月)

感染拡大に緯度・気温は無関係

社会的距離は影響

カナダ医学会 研究結果発表

 新型コロナウイルスの感染拡大に緯度と気温は関係ないようだとカナダ医学会が8日発表しました。カナダ・トロント大学の研究チームが、世界の多くの国と地域の新型コロナウイルス感染状況と緯度と気温の関係などを比較した結果、わかったといいます。研究結果は、カナダ医学会誌『カナディアン・メディカル・アソシエーション・ジャーナル』電子版に掲載されました。

 研究グループは、カナダやアメリカ、オーストラリアなど144の国と地域で3月20日と同27日の感染者数を比較。この間の増減が、それぞれの国と地域の緯度と気温と湿度、さらに3月7日から13日までの間の社会的距離の実践や集会の禁止、学校の閉鎖と関係しているかどうか調べました。

 合計で37万5600人以上の感染者を対象にしたこの調査で、緯度や気温は感染者数の増減にほとんど、あるいはまったく関連がないことがわかりました。湿度も感染者数の減少との関連は弱かったといいます。

 研究グループは「暑さは新型コロナウイルス感染の拡大に何の影響も与えることはなかったという結果に驚いた」と説明します。

 一方、社会的距離の実践や集会の禁止、学校の閉鎖は、新型コロナウイルス感染の拡大を抑える効果があることがわかりました。

 この研究には、調査した時期に新たな感染者数の減少がみられた中国や、急激な拡大が起こっていたイタリア、イラン、韓国は含まれていません。


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