2020年5月10日(日)
コロナで困窮 ひとり親 手当倍増を
野党合同 ウェブで実情聞く
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日本共産党と、立憲民主党や国民民主党などの共同会派は8日夕、野党合同のウェブヒアリング「#つくろう子ども支援法」を開催し、ひとり親世帯に支給する児童扶養手当を事実上倍増する野党共同法案の実現につなげようと、ひとり親家庭の支援団体などから新型コロナウイルス感染拡大で困窮する家庭の実情を聞きました。
NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の小森雅子さんは、会員への3、4月のアンケート調査で、約半数は収入が減り、約6%は無収入だったと紹介。昨年1年で265件だった相談が、今年は4月~5月6日だけで194件へと激増し、「無収入になり、貯金を切り崩す生活。なんとか食料支援を」など、差し迫った声が寄せられる状況を報告しました。
山口県でひとり親家庭を支援するドットスタイルの小西凡子代表は、収入が減り、子どもと3食をそうめんでしのいでいた家庭に米を支援すると、「久しぶりに炊きたてのご飯を食べた」と涙ながらの連絡があったと紹介。しんぐるまざあず・ふぉーらむ北海道の平井照枝さんは、同団体のアンケートで失業した人が14%にのぼり、非正規の親が多く調整弁に使われる一方、給食休止に伴う食費や光熱費など出費は増えたと指摘。借金に抵抗感のある人も多く、「ぜひ児童扶養手当の加算支援を」と訴えました。
国民民主党の原口一博衆院議員は「生活困窮、感染不安のなかで働いておられるみなさんの声を届け、法案にしたい」と発言。日本共産党の田村智子政策委員長は、同日の政府・与野党連絡協議会で児童扶養手当増額を提案したと紹介し、「加えてコロナの影響で家計が急変した世帯に支給できるよう検討が必要だ」と訴えました。
子ども貧困対策センター「あすのば」の小河光治理事長は「今こそ公助だと思う。ぜひ譲らずに、超党派で児童扶養手当倍増を実現していただきたい」と強く求めました。