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2020年5月2日(土)

ジェンダー目標達成 コロナ感染が脅かす

国連人口基金予測

 国連人口基金(UNFPA)は4月27日、新型コロナウイルスの感染拡大による外出制限の影響で、DVなど女性への暴力が増えるという予測を発表しました。国連は2030年までの「持続可能な開発目標」(SDGs)で、ジェンダーに基づく暴力の撤廃を掲げています。UNFPAは、感染拡大による支援の中断で、この目標達成が脅かされていると指摘しました。

 UNFPAは、米国やオーストラリアの大学などと協力し、感染拡大が女性や女児に与える影響を予測。外出制限が6カ月継続されると、DVは3100万件増加し、3カ月延長されるごとにさらに1500万件増えるとの見込みを示しました。

 「有害な習慣」とされる女性器切除(FGM)については、阻止できるはずの200万件が発生する可能性を指摘。児童婚についても、回避できるはずの1300万件が経済悪化などによって行われてしまうと予測しています。

 家族計画は過去25年、現代的な避妊方法によって前進してきましたが、都市封鎖3カ月で、避妊具の流通の中断などによって「意図しない妊娠」が32万5000件、12カ月で1500万人におよぶ可能性があるとしています。

 (鎌塚由美)


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