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2020年5月2日(土)

学校再開 段階的に

文科省懇談会が提言

 文部科学省は1日、新型コロナウイルス感染症対策に関する懇談会の提言を発表し、段階的に学校を再開するための考え方を示しました。懇談会は中央教育審議会(文科相の諮問機関)や新型コロナの政府の専門家会議のメンバーで構成。同省は同日、提言に基づいた通知を都道府県などに出しました。

 同提言は、新型コロナの影響が長期に及ぶとした同日の専門家会議の提言を踏まえ「学校における感染リスクをゼロにするという前提に立つ限り、学校に子供が通うことは困難」と指摘。休校が長期化すれば子どもの学びや健康に深刻な問題が生じるとし、長期にわたり新型コロナと共存しなければならないとの認識に立てば、リスクを最大限低めたうえで段階的に学校を再開することが重要だとしています。

 学校再開は、都道府県単位ではなく、地域や生活圏ごとに感染状況を踏まえて判断することが可能だと強調しています。

 通知は、一つの学級を午前と午後の2グループに分けるなどして分散登校させる日を設け、全ての児童・生徒が学校で教育を受けられるようにしていくことが重要だと指摘。受験など進路指導が必要な中学3年や小学6年、対面での学習支援がより必要とされる小学1年について登校日を増やすなどの配慮を求めています。

 教室の座席を1~2メートル離して配置することや、「3密」を避けるため歌唱や調理実習などの活動は当面行わないよう要求。

 学校給食の配膳過程での感染を防ぐため、事前に弁当容器に盛り付けて提供することや牛乳やパンのみの実施を検討すること、児童・生徒や教職員の負担を考慮しつつ、夏休みの短縮や土曜日授業の検討なども求めています。


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