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2020年4月29日(水)

きょうの潮流

 家の前などに1、2人でたたずむ子ら。マスクをして数人で静かに遊ぶ子ら。休校が長期化する中、そんな光景を目にするようになりました。寂しげだったり、いらついた表情だったり▼学校だけでなく、図書館や児童館も閉館し、公園も利用が制限されている地域があります。行き場のない子どもが増えているのではないでしょうか▼新型コロナウイルスのまん延は、友達と一緒に学び、遊ぶ場を奪ってしまいました。これまで学んだことも忘れてしまいかねません。そんな子どもたちをケアしようと教職員がさまざまな努力をしています。しかし、政府は家庭や学校などに責任を押し付けるだけです▼子どもの権利条約は31条で、子どもの遊びや文化・芸術への参加の権利を掲げています。その実現に向け活動している「子どもの権利条約31条の会」は緊急アピールを出しました。感染防止(生存権の保障)を前提に「子どもの最善の利益」の視点に立ち知恵を出し合おうと▼かつてない事態は子どもにも大きな不安を与えています。子どもの貧困が問題になる中、給食がなくなったことも心配です。親の収入が大幅に減ったり、なくなったりした家庭もあります▼健康に生きる、学ぶ、遊ぶなど子どもたちの権利をどう保障するかは大きな課題です。休校中に何ができるのか。困難を抱えた家庭をどう支えるのか。知恵を集めて実践し、国や自治体にも対策を求めるときです。そして、そのために子どもにも大いに意見を出してもらいましょう。


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