2020年4月28日(火)
学費いま徴収しないで
コロナ禍 和歌山大で署名活動
院生発 広がる共感 大学側受け取り拒否
全国各地で学費の返還・減額を求める署名が集められ、国に対し学費半額の統一署名が始まる中、和歌山大学でも、統一署名とともに、大学に授業料の徴収ストップを求める署名が取り組まれています。
和歌山大学での発起人は院生(23)です。小学校で体育の授業を補助する産前介助職員をするため、それまでしていたアルバイトを辞めました。しかし、小学校は休校に。「金銭的にきびしくなりました。そんなとき、大学から授業料を払えとメールが来ました。新型コロナなど関係なく例年通りで、何の説明もありません。大学のやり方に疑問を持ちました」
SNSで友人たちに相談。署名を立ち上げました。「コロナで先行きが不透明な中で授業料は徴収しないで下さい」「教育の質の確保について学生に説明をして下さい」と訴えます。大学は「オンライン授業をするから」というだけです。学生は構内立ち入り禁止。院生は修士論文のために図書館を利用しようにもできず、構内ネットで資料を集めようにも敷地外からは接続できません。
和歌山大学は署名の受け取りを拒否。ネットでやりとりしている、署名に取り組む大学約70校の中で、受け取り拒否はほとんどありません。拒否にめげず、アンケートも始めました。「コロナで学生にどう変化が出ているのか、大学にデータを示す」と意気込みます。学生や教職員の間に共感と協力が広がっています。