2020年4月16日(木)
DV・虐待対策求める
都道府県などに厚労省連絡
「宣言」受け
厚生労働省はこのほど、新型コロナウイルス感染拡大に伴う「緊急事態宣言」を踏まえ、児童虐待やDV(配偶者やパートナーからの暴力)の恐れなどがある子どもや家庭への対応を都道府県、政令指定都市、中核市に求めました。
同省の事務連絡の「新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言等を踏まえた支援対象児童等への対応について」(10日)は、外出自粛の中で「今後、生活不安やストレスによるDV被害等の増加も懸念」されると述べ、「支援が必要な子どもや家庭に適切に対応」するよう要請。具体的に、▽児童相談所や教員、保健師らによる支援対象の児童や妊婦の状況の変化の確認▽児童虐待の通報にかかわる周知▽児童相談所、配偶者暴力相談支援センターなど関係機関の連携強化―などを求めています。
先月末にはNPO法人「全国女性シェルターネット」が、すでに外出自粛の中でDV被害や児童虐待が起きている現状を記した要望書を安倍晋三首相らに提出。安倍首相は3日の参院本会議で、日本共産党の山添拓議員による同要望書を踏まえた質問に対し、DVの「被害者支援体制の充実」と述べる一方、児童虐待への対策には触れませんでした。