2020年4月9日(木)
国は損失補償を 知事会提言へ
感染拡大防止へ不可欠
医療提供体制の整備も
新型コロナウイルス感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言の発令を受け、全国知事会は8日、緊急対策本部を開き、国への「緊急提言」と、医療崩壊を防ぐために国民に協力を求める「宣言」を近日中に取りまとめることを決めました。緊急提言では、感染防止には国民の理解と協力が不可欠だとして、感染拡大防止のための休業などで影響を受けた事業者への損失補償を国に求めます。患者数が大幅に増えたときに備えた医療提供体制の整備なども盛り込みます。
緊急事態宣言により、対象となった7都府県の知事の判断で外出自粛や施設の使用禁止や制限などを要請できるようになりました。これを受けて、東京都は、休業を要請する対象業種を10日に発表すると表明しています。都は幅広い業種に休業を呼びかける意向です。一方、大阪府は民間施設への休業要請は直ちには行わず、埼玉、千葉、神奈川、兵庫、福岡の各県も当面休業要請しない方針です。黒岩祐治神奈川県知事は「施設の利用やイベントの制限は、補償とセットであるべき、国の措置が必要」と発言しました。
会議はテレビ会議で実施し、宣言の対象に指定された東京や埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡の7都府県をはじめ計15人の知事が参加しました。同会会長の飯泉嘉門徳島県知事は「対象地域の知事が法に定められた権能を十分に駆使することができるよう、国に対して要請を行っていく必要がある」と強調しました。