2020年4月2日(木)
大企業に雇用守らせよ
大門議員主張 首相「要請したい」
参院決算委
日本共産党の大門実紀史議員は1日の参院決算委員会で、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けてすでに雇い止めが広がっている実態にふれ、政府が検討する大企業向けの支援に関して「融資するなら解雇制約要件をつけてほしい。少なくとも政府として、特に非正規労働者に対する雇用責任を果たすよう経済界に要請してほしい」と主張しました。安倍晋三首相は「(雇用を守る)要請もしっかりしていきたい」と答えました。
大門氏は、2008年のリーマン・ショック時に日本の大企業は、政府から巨額の融資を受けながら大リストラをしたことを指摘。安倍首相は「国が支援しながら大幅なリストラなど、当然そんなことはあってはならない」と語りました。
大門氏はまた、感染拡大で打撃を受けている中小企業への融資に関して、財務省などが政府系金融機関に「事業者の実情に応じて、最大限の配慮を」と要請しているにもかかわらず、融資拒否されている例が多くあることを示し、現場に要請内容を周知徹底するよう求めました。
大門氏は、経営苦で返済額を減額してもらうなど新型コロナ以前に「条件変更」しているケースで融資拒否が多数報告されていることを紹介。財務省などが「条件変更」で判断しないよう要請していることが現場では知られていない実態を示し、要請内容の周知徹底や具体的な対応マニュアルをつくることを提起しました。
麻生太郎財務相は、柔軟な対応で事業継続させていくことを基本として「指導していきたい」と語りました。