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2020年4月1日(水)

バリアフリー 全駅に可動柵設置を

高橋氏質問 障害者団体参考人

衆院国交委

写真

(写真)参考人に質問する高橋千鶴子議員=31日、衆院国交委

 衆院国土交通委員会で31日に参考人質疑が開かれ、高齢者や障害者らの移動の円滑化を促進するバリアフリー法改定案に関連し、研究者や障害者団体代表らから意見を聞きました。

 全日本視覚障害者協議会の山城完治代表理事は、視覚障害者の駅ホームからの転落事故は「毎年60~70件も起きており、異常事態だ」と陳述。転落事故の事例を詳しく報告し、「すべて可動柵がなければ防げない事故です。ぜひご理解を」と語り、全駅に可動柵を設置するよう求めました。転落者を救出した実体験も紹介しながら、可動柵がない駅の場合は転落防止と救出のための人員配置の必要性を強調しました。自動車事故防止のため、横断歩道は音響式信号機とエスコートゾーンの設置を基本とすることも訴えました。

 日本共産党の高橋千鶴子議員は質疑で、同法が「国民の協力」を強調していることをあげて「国民の理解や協力は必要だが、国や行政の責任でやるべきことがあるのではないか」と指摘。障害者権利条約との関係で、「心のバリアフリー」について考え方を聞きました。

 中央大学の秋山哲男教授は、欧米と比べ日本の障害者の移動に対する行政の支援は手薄で「国民にまかせている」と発言。NPO法人ちゅうぶの尾上浩二代表理事は、車椅子で狭いエレベーターに乗る苦労を紹介し「ハード(設備)面で足りない部分をソフトで補うのは無理がある」と語りました。


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