2003年11月1日(土)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の志位和夫委員長は三十一日、千葉県船橋市で記者会見をおこない、総選挙の論戦上の問題として、消費税とイラク派兵の問題をとりあげました。
志位氏は、消費税増税が「社会保障のため」というのは口実で、大企業の負担軽減のためだと指摘してきたことをあげ「それを証明する動きが出てきた」とのべました。
自民党は「政権公約」で消費税増税の方向を打ち出しましたが、「重点施策」(解説冊子)で「法人税の引き下げ」を明記しています。志位氏は「両者がセットだという本質がすっかり明らかになった」と強調。
「財界のねらいは明りょうだ」とし、(1)日本経団連の「優先政策事項」の第一項が法人税引き下げで、第二項が消費税増税となっていること、奥田碩会長がこの日出した本でも「消費税に次いで改革すべき分野が法人税」とのべていること(2)経済同友会の渡辺正太郎副代表幹事が「『法人税率の引き下げと消費税率の引き上げを表裏一体で考えていく』というのが基本」と明言していること─を紹介。「『大企業減税の穴埋め』が消費税増税論の真実だ」と力説しました。
イラク問題で志位氏は、バグダッドの国連全職員に退避命令が出たことにふれ、「『戦闘地域には派遣しない』という日本政府の“建前”が虚構のうえに虚構を重ねたものであることがはっきりした」と指摘。憲法を踏み破るだけでなく、イラク特措法に照らしても派兵は許されないと力説しました。
アラブ連盟のムーサ事務局長が「いかにイラクの主権回復をおこなうかが今重要であって、どの国であれ、これ以上の派兵は平和構築の手助けにならない」とのべていることを紹介し、国際社会が派兵を求めていないことを強調。国民に説明なく、既成事実を積み重ねて派兵を押し進めようとしている政府・与党に対し「国民を愚弄(ぐろう)するもの」と批判。「今からでも自衛隊の派兵は即時中止をと選挙戦でも訴えたい」とのべました。
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