しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年3月21日(土)

教訓生かし バトンぜひ

地下鉄サリン事件25年 遺族ら献花

 オウム真理教による地下鉄サリン事件から25年の20日、現場の一つとなった東京都千代田区の東京メトロ(旧営団地下鉄)霞ケ関駅には献花台が設けられ、遺族や関係者らが犠牲者の追悼に訪れました。

 事件は、1995年3月20日朝の通勤時間帯に発生。日比谷線、丸ノ内線、千代田線の車内で猛毒のサリンがまかれました。丸ノ内線で被害に遭い、重い後遺症で寝たきりとなっていた浅川幸子さん(56)が今月10日に死去し、死者は14人になりました。ほかに6000人余りが重軽傷を負いました。

 霞ケ関駅では、サリンの除去にあたった駅助役の高橋一正さん=当時(50)=らが犠牲になりました。

 高橋さんの妻で、地下鉄サリン事件被害者の会代表世話人の高橋シズヱさん(73)が献花。「事件の後、生活はまったく変わった。(被害者への)給付金実現や、(オウム幹部への)裁判などで走り続けてきた。姿、形はなくても夫と一緒に行動してきた。これからは静かに過ごしていきたい」と振り返り、涙を浮かべました。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、「25年の集会」が中止になったことにふれ、高橋さんは「今年の集会を最後にしようと決めていた。今後、私たちが主体的に開くことはない。教訓を生かし、政府、関係省庁・団体は、バトンを受けとって」と語りました。


pageup