2020年3月19日(木)
検事長定年延長で矛盾
衆院委 藤野氏が改定案修正告発
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日本共産党の藤野保史議員は18日の衆院法務委員会で、政府が東京高等検察庁の黒川弘務検事長の勤務を延長するために、検察官に国家公務員法の定年制を無理やり適用しようと法解釈を変えたことで、検察庁法改定案にも異例の修正が加えられたことを明らかにしました。
藤野氏は、検察官の定年を引き上げる検察庁法改定案はもともと第22条に2項を追加するだけのものだったのに、法務省が検察官に国家公務員の勤務延長を適用できると1月に「法解釈の変更」をしたために大幅に条文が修正されたと指摘。「(法務省が)1月23日に内閣人事局と(法解釈の変更について)協議した後に、22条の2項以下の条文案を追加したのか」とただしました。
森雅子法相は「1月24日までに(法解釈の変更の)最終的な結論を得た。検察庁法改正は、その解釈を前提に必要な見直しを行い、条文を追加した」と認めました。
藤野氏は、案文修正の経緯を記した法務省資料には、検察官の「特殊性」を踏みにじって、無理やり国家公務員の制度を適用しようとしたために、国家公務員法の異例の読み替えが必要になった経過が記されていることを指摘。「黒川氏の定年延長を認める閣議決定が(検察庁法改定案にも)法文上の大きな矛盾をもたらしている。閣議決定と改定案そのものを撤回すべきだ」と述べました。