2020年3月13日(金)
森法相 暴言を撤回
野党が徹底追及
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日本共産党と、立憲民主党、国民民主党などの共同会派の国対委員長は12日、「東日本大震災のとき検察官は最初に逃げた」などという森雅子法相の暴言は「法相としての資格にかかわる重大問題だ」として、国会内で断続的に会談を開き、「森氏は政治責任をとるべきだ」と政府・与党に求めました。森法相は同日、「結果として事実と異なる発言をした」として、発言を撤回し謝罪しました。安倍晋三首相は、記者団にたいし森法相を厳重注意したことを明らかにしました。
森法相は9日の参院予算委員会で、検察官の定年延長問題をめぐる質疑で、「東日本大震災のとき、検察官は福島県いわき市から国民が、市民が避難していない中で、最初に逃げた。そのとき身柄を拘束している十数人の方を理由なく釈放して逃げた」と答弁。野党は、森法相が自ら所管する検察行政について事実無根の暴言を繰り返したことは重大だとして参院予算委、衆院法務委で厳しく追及していました。
森法相は安倍首相から厳重注意を受けた後、記者団に「結果として、法務省が確認した事実と異なる発言をした。誠に不適切なものであったと、真摯(しんし)に反省し、発言を撤回して深くおわびする」と述べました。
一方、安倍首相は厳重注意をしたことを明らかにしましたが、自らの任命責任には一言も触れず、森法相には「今後より一層緊張感をもって、職務を果たしてもらいたい」と述べるにとどまりました。
日本共産党の穀田恵二国対委員長は同日の代議士会で、「森氏の発言は謝罪・撤回だけでは済まず、法相としての資格が問われる問題だ。引き続き追及していく」と表明しました。