2020年3月6日(金)
東日本大震災 政府主催追悼式典中止
規模縮小し追悼の意 示すべき
志位委員長が表明
日本共産党の志位和夫委員長は5日、国会内の記者会見で、政府主催の東日本大震災追悼式典を中止する方針を固めたことについて問われ、「中止に賛成できない」と表明し、「新型コロナウイルス感染症のもとでも規模を縮小し、亡くなった方々への追悼の意を示す政府としての行為が行われるべきだと思います」と語りました。
志位氏は、大震災から来年で10年を迎えるとして、「原発事故による被害は今なお続き、拡大もしています。多くの方が避難生活を余儀なくされているという問題があります。復興全体がまだ中途であり、多くの方々が生活と生業(なりわい)が元に戻り、未来が見えてきたという状況とは言い難い。まだ道半ばの状況です」と指摘しました。
このもとで、被災地の自治体の追悼式典は、規模を縮小してでも開催するところが多いとして、「その中で、政府が中止してしまうのはいかがなものか。規模を縮小して、追悼の意を示していくことが大事です」と述べました。
その上で、政府内に追悼式典を10年を区切りに来年で取りやめるという議論があることに言及し、「ここにも政府の姿勢が表れていると思いますが、“10年たったから復興は一段落”と事実上の被災地切り捨てになってはならないと強く言いたい」と語りました。