2020年2月24日(月)
生存権裁判勝利へ
暮らせる生活保護を
名古屋で全国大決起集会
連携・団結し世論盛り上げよう
生活保護費減額処分取り消しを求める「生存権裁判」の勝利をめざす全国大決起集会とパレードが23日、名古屋市中区で取り組まれました。各地の原告や弁護士、支援者ら350人以上が参加し、全国で勝利しようと決意を固め合いました。
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生存権裁判は、2013年の生活保護基準引き下げに対し、29都道府県で1000人以上の原告が提訴。うち20人の原告がたたかう名古屋地裁では、国の社会保障審議会基準部会部会長だった岩田正美・日本女子大学名誉教授が「部会は基準引き下げを容認していない」と証言。全国に先駆けて6月25日に判決が出されます。
集会で、吉田松雄・全国生活と健康を守る会連合会会長代行は「引き下げは、国の物価偽装と政権への忖度(そんたく)によるもの。勝利判決へ、世論を盛り上げよう」。内河惠一・名古屋弁護団長は「裁判官は熱心に取り組んでいる。人間らしい生活ができる社会を取り戻そう」とあいさつしました。
森弘典弁護団事務局長が裁判の到達点を報告。「厚生労働大臣の裁量権の乱用や、基準引き下げの手続きや内容の違憲・違法性を明らかにした。勝利判決とともに、あるべき社会保障制度の構築に向けて全国で連携しよう」と強調しました。
各地の原告が決意を表明。「弁護士、支援者には感謝しかない。勝利のために、裁判官に公正な判決を求める署名・宣伝に取り組みたい」(愛知)、「国は何度も回答不能になっている。全国で団結してがんばろう」(東京)、「食費も光熱費ももう限界。生きていてよかったと思える未来にしたい」(京都)などと語り、マイクを握る手に力がこもりました。
立憲民主党の近藤昭一衆院議員があいさつ。日本共産党の井上哲士、武田良介両参院議員、本村伸子衆院議員、国民民主党の牧義夫衆院議員のメッセージを紹介。裁判の傍聴や署名への取り組みなど行動提起があり、「各地で世論を盛り上げ、名古屋をきっかけに全国で勝利しよう」と集会宣言を全員一致で採択しました。
参加者は、のぼりや横断幕を掲げて繁華街をパレード。「社会保障の充実で国民生活を守ろう」「暮らせる生活保護を実現せよ」とコールし、街頭の注目を集めました。