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2020年2月17日(月)

決壊に強い堤防造って

千曲川被災者「国は検証を」

共産党、長野で水害シンポ

武田議員参加

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(写真)発言する(正面左から)武田、大熊、嶋津、上野の各氏と、耳を傾ける参加者=16日、長野市

 昨年10月、甚大な浸水被害が発生した台風19号による千曲川決壊について住民の視点で検証しようと、日本共産党長野県議団と同市議団は16日、長野市でシンポジウムを開き300人を超す市民が参加しました。

 和田明子県議が「新たに堤防を造っても水害を防げるのか。皆さんの思いに応えるシンポにしたい」と開会あいさつ。武田良介参院議員は「国はこれまでの河川整備が不十分だったと認め、整備のあり方の根本的な見直しが必要。シンポをその一歩に」と述べました。

 3人のパネリストが報告。大熊孝・新潟大学名誉教授は、国土交通省の資料を基に千曲川の河床変動傾向を分析。「河床が上昇し、流下能力が落ちたことが決壊の原因とみている」と述べました。

 嶋津暉之・水源開発問題全国連絡会共同代表は、千曲川決壊時の浅川ダムについて「流入量、放流量が少なく、治水の役割を果たさなかった」と指摘。洪水が越水しても簡単に決壊しない「耐越水堤防」を建設する必要性を強調しました。

 上野鉄男・国土問題研究会理事長は、水害の直接的な原因の一つに高水敷(低水路より一段高い部分の敷地)の土砂堆積があると説明。「河川の上流で森林を整備し、山地からの土砂流出の抑制が重要だ」と語りました。

 パネリストの報告後、被災住民の参加者が相次ぎ発言。「大量の砂利がなぜ出たのか国は検証し、決壊しない堤防を造ってほしい」(長野市穂保=ほやす=区の男性)などの要望が出されました。


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