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2020年2月17日(月)

ジェンダー平等 実現へともに

「Cゼミ」で志位氏が講義

被害女性“勇気えた感謝”

 日本共産党の志位和夫委員長を講師に、政治の問題や社会の見方など青年・学生の関心に応えて多彩なテーマで学ぶ講座「船橋社会科学ゼミナール」(略称・Cゼミ)が15日、千葉県船橋市でスタートしました。第1回のテーマは「ジェンダー平等――一人ひとりが自分らしく生きられる社会をどう築くか」。志位氏は、第28回党大会の綱領一部改定で明記して大きな反響をよんでいるジェンダー平等社会について縦横に語り、参加した青年からの質問に答えました。


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(写真)講義する志位和夫委員長(奥左から3人目)=15日、千葉県船橋市

千葉・船橋

 志位氏は「ジェンダー平等でまとまって講義するのは初めてです」と紹介。(1)日本共産党の改定綱領(2)ジェンダーとは何か(3)男女平等とどう違うか(4)世界はどうなっているか(5)日本の遅れはどうしてか(6)どういう姿勢でとりくむか(7)科学的社会主義とジェンダー平等―の七つの柱で講義を進めました。

政治を変える

 「ジェンダーとは何か」について、「私たちにシャワーのように降り注いでいる『女らしさ、男らしさ』などの行動規範、役割分担。でも決して自然につくられたものでなく、時々の支配勢力が、人民を支配・抑圧するために、政治的につくり、歴史的におしつけてきたものです」と指摘。日本でジェンダー差別がつくられてきた歴史を話しました。

 そして、「ジェンダー平等を求めるたたかいは、ジェンダーを利用して差別や分断を持ち込み、人民を支配・抑圧する政治を変えるたたかいです」と強調。「それは、法律や制度で『男女平等』を実現することにとどまらず、さらに進んで、人々に浸透させられている行動規範や役割分担などを自覚し、本当の平等の関係をつくり、誰もがみな自分の力を存分に発揮できるようになる社会をめざすということです」と述べました。

 世界で女性差別撤廃条約の具体化と実践がすすむ一方、世界でも異常な遅れとなっている日本の現状について、自身の国会論戦を紹介する形で告発し、ジェンダー平等を求める多様な運動に「ともにある」の姿勢で参加し、要求実現に力をつくすと表明しました。

 その上で志位氏は、科学的社会主義とジェンダー平等について、エンゲルスの『家族・私有財産・国家の起源』を引きながら解明しました。「ジェンダー平等は資本主義のもとでも最大限探求されるべき課題であり、エンゲルスの予想を超えて、資本主義のもとでも大きな前進もつくられつつあります」と強調。同時に、「より根本的には、未来社会(社会主義・共産主義社会)――真に自由で平等な人間関係からなる社会、あらゆる権力的関係がなくなる社会においてこそ、ジェンダー平等が全面的に保障されるという展望をもつことが大切ではないでしょうか」と語りました。

暴力の廃絶を

 質疑で、昨年11月のフラワーデモで自分の被害の話をしたという女性が「志位さんに感謝を言いたいと思います。志位さんがじっと聞いてくださる姿に、私だけでなくたくさんの人が勇気づけられたと思います。ありがとうございます」と話しました。志位氏は、フラワーデモに参加し、多くの女性が性被害にあい話せずに苦しんでいることを実感的に学んだと話し、「フラワーデモへの参加は、私自身にとってもとても大きなものがありました。改定綱領では女性に対する暴力の廃絶を明記しています。私からも感謝を申し上げたいです」と応じると、参加者から拍手がおこりました。

 また「フラワーデモと、これまでの日本の女性差別をなくす運動との関連や違いは」との質問が。志位氏は「これまでの運動の土台の上に、今の運動があるのではないでしょうか」と指摘。平塚らいてうの「元始、女性は太陽であった」との言葉に触れ、「当時、ジェンダーという言葉は日本にありませんでしたが、女性がその力を生かして太陽のように輝くべきものだと本質的な問題をいっています。また新日本婦人の会のみなさんなどが女性差別撤廃、ジェンダー平等など一貫した運動にとりくんできました。その積み重ねの上にとりくみを発展させていきたいと考えています」と語りました。

 「Cゼミ」は、2カ月に1回、参加者の要望に応えてさまざまなテーマでとりくんでいくことを確認しました。


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