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2020年2月14日(金)

新型コロナにどう対応

日本感染症学会などセミナー

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(写真)それぞれの専門の立場から、病気を正しく理解し、対応しようと報告されたセミナー=13日、横浜市内

 日本感染症学会、日本環境感染学会などは13日、横浜市内で「新型コロナウイルス感染症への対応」についてメディア・市民向けセミナーを開きました。

 第一線で感染者などの診療にあたっている国立国際医療研究センターの忽那(くつな)賢志医師は、武漢滞在歴のある30代女性の治療経過を紹介。3回目の受診で、レントゲン写真ではっきり肺炎の影が見られたとし、「判断が難しい所見がある」とのべました。

 現時点では、高齢者や持病のある人が重症化しやすく、男女差はなく、免疫が低下している人や妊婦も注意が必要だとしています。 中国31省の軽症者を含む1099例を分析した論文などから「インフルエンザに比べて肺炎を起こしやすい感染症で、感染力はインフルエンザと同等と考えている。軽症者が多いことが分かってきた」と話しました。

 感染制御に詳しい東京医療保健大学大学院教授の菅原えりささんは、二大感染対策はせきエチケットと手洗いだと指摘。手洗いは30秒かけて丁寧に行う、アルコール消毒のポイントは消毒液を指の間からこぼれるほどたっぷりとり、手全体にゆきわたらせ、まんべんなくすりこむことと強調しました。

 岩手医科大学教授の櫻井滋医師は、岩手県の「感染対策チーム」の一員として、横浜に停泊中のクルーズ艦「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船し、乗員への感染対策の教材づくりなどを行った経験を話しました。

 櫻井さんは、感染者が日々増えている状況について問われ、「ウイルス検査をした人だけの数を報告しており、広がっているのか、徐々に発症しているのかなど分からない。船内ではしっかりマスクをしており、接触感染対策が一番のウイークポイントではないか」と指摘。忽那さんは重症患者の増加に懸念を示しました。


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