2020年2月12日(水)
平和へ誠実な歴史認識を
東京 「建国記念の日」反対集会
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憲法改悪に反対し立憲主義を回復することなどを掲げ「建国記念の日」に反対する集会が11日、東京都内で開かれました。歴史研究団体などでつくる「『建国記念の日』に反対し思想・信教の自由を守る連絡会」の主催で、約200人が参加。全国各地で同様の集会が開かれました。
一橋大学の加藤圭木(けいき)准教授と、日本平和委員会の千坂純事務局長が講演しました。
加藤氏は、日本で不当な「韓国バッシング」が広がっている根底に、朝鮮半島に対する侵略・植民地支配への反省の欠如があると指摘し、問題を「人権侵害」の視点でとらえることが重要だと述べました。徴用工や日本軍「慰安婦」の問題とともに、日露戦争などにさかのぼる数々の人権侵害を紹介。その不法性・犯罪性を認め謝罪と賠償をすることは、日本の「民主主義の質」に関わると提起しました。
千坂氏は、米国防総省高官も「あぜん」としたほど危険な、トランプ米大統領によるイラン司令官殺害を、批判もせず自衛隊を中東へ派兵する安倍政権を批判。死傷者も出る「リスク」を米軍と「共有」すべきだとする発言が政権中枢から相次ぎ、防衛大学校人権裁判に象徴されるような人権侵害が自衛隊でも常態化していると告発しました。
辺野古新基地問題や、慰安婦問題のドキュメンタリー映画「主戦場」の上映中止要求をはね返した川崎市「しんゆり映画祭」、入試への英語民間試験導入問題などのテーマでリレートークが行われ、「誠実な歴史認識の向こうにアジアと世界の平和を見据える」ことを呼びかける集会アピールが採択されました。