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2020年2月4日(火)

車輪も見えた都心低空飛行

羽田新ルート旅客機試験

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(写真)都心上空を飛行する航空機。右は、JR代々木駅の隣にあるNTTドコモ代々木ビル=2日午後5時、東京都渋谷区(小酒井自由撮影)

 地元の理解を得ないまま都心上空を低空で飛行する羽田空港の新ルートで2日、初めて実際の旅客機が試験飛行しました。試験飛行は、今年3月11日までに6日程度行われる予定。国土交通省は、3月29日からの運用開始を進めています。

 午後5時ごろ、東京都渋谷区千駄ケ谷では、北側から小さな機体がだんだん近づき、建物のほぼ真上を通過する時には、「ゴー」という騒音とともに、車輪が出ている様子が目撃されました。同空港のA滑走路とC滑走路に着陸する機体が並行に飛行し、都心を通過していく姿も確認されました。

 新ルートは、騒音・落下物・墜落の懸念が指摘され、品川・渋谷両区議会は昨年3月末、「容認できない」との決議や、「見直し」を求める意見書を全会一致で可決しています。

米軍「横田空域」が影響

 また、同空港の西側に広がり米軍が航空管制する「横田空域」の影響で、国交省は新ルートで降下角を現在の3度から危険な3・5度へと引き上げます。

 予定される新ルートの南風時では、午後3時から7時までのうち、3時間、都心上空を2分に1機以上が飛行する予定。品川区のJR大井町駅付近では、東京タワーよりも低い高度約300メートルを飛行します。同省は、ルート付近の32カ所で騒音を測定し、ホームページで公表するとしています。

 新ルートに反対する地元住民らのグループ「羽田問題解決プロジェクト」の大村究代表は、大井町駅近くで飛行する旅客機を眺め、「低空飛行している機体の威圧感がすごかった。これに慣れるような感じはしない」と語りました。

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